理学療法士がライフスタイル提案

【太りにくい体づくりのコツって?】理学療法士の観点から!

同じだけ食べても、なぜ太る人と太らない人がいるのか?

俗に太りやすい体質、太りにくい体質などと言われていますが、同じように食べているのに全く太らない人がいますよね。

この違いは一体どこにあるのでしょうか?

エネルギー消費の大部分である基礎代謝は、太りにくい体に大きく関わっている

そこには基礎代謝というものが影響していると考えられます。

基礎代謝(きそたいしゃ)とは、何もせずじっとしていても、生命活動を維持するために生体で自動的に(生理的に)行われている活動で必要なエネルギーのこと。

相当するエネルギー量(熱量)は、成長期が終了して代謝が安定した一般成人で、一日に女性で約1,200、男性で約1,500キロカロリー(kcal)とされている。
wikipediaより引用

このように人は生命活動を維持するために、絶えず無意識に身体がエネルギーを消費しています。

これが基礎代謝と言われるものです。

そして当然、この基礎代謝量が高い人はじっとしていてもたくさんのエネルギーを消費しますので、例えたくさん食べたとしてもそれが余分なカロリー(エネルギー)として体内に残りにくく、いわゆる太りにくい体質とだと言えます。

基礎代謝の計算方法について(ハリス・ベネディクトの方程式)

ちなみに基礎代謝量の計算式にはいくつかありますが、ここでは有名なハリス・ベネディクトの計算式を日本人用にアレンジしたものをご紹介しておきます。

身長体重年齢によって、大まかな基礎代謝を計算することが可能です。

ハリス・ベネディクトの方程式(日本人版)
男性:66+(13.7×体重kg)+(5.0×身長cm)-(6.8×年齢)
女性:665.1+(9.6×体重kg)+(1.7×身長cm)-(7.0×年齢)

例を挙げると、男性・40歳・身長170cm・体重70kgの人であれば、計算式は 66+(13.7×70)+(5.0×170)-(6.8×40)となりますので、66+959+850-272で基礎代謝量は1603kcalとなります。

運動をしてもなかなか痩せない原因とその改善方法

ダイエットの記事でも少し書きましたが、運動だけで痩せようと思っても、その消費カロリーを考えるとなかなか難しいものです。

ですから必ず食事のコントロールが欠かせません。

じゃあ運動なんて意味が無いのかというと、決してそういうことではありません。

たとえウォーキング20分でバナナ1本分の80kcalしか消費しないとしても、これが毎日積み重なっていけば長い目で見て相当な差が出てきます。

しかし私が一番強調したいのは、運動はその活動でエネルギーを消費するだけでなく、将来的に基礎代謝量も向上させるということです。

つまり体質が変化していくという事です。

運動するとエネルギーを消費しますので、それによりダイエット効果があるというのはイメージしやすいと思います。

これに加えて、運動により基礎代謝量を向上させることができれば、運動によるエネルギー消費だけでなく、普段じっとしている時のエネルギー消費量も増えるのです。

ですから結果的により太りにくい体を手に入れることができるのです。

ではなぜ運動によって基礎代謝が上がるのでしょうか?ここで、基礎代謝の内訳を示します。

骨格筋:22% 肝臓:21% 脳:20% 心臓:9% 
腎臓:8% 脂肪組織:4% その他:16%
引用:厚生労働省e-ヘルスネット

基礎代謝のうち、筋肉である骨格筋は約22%を占めています。また脂肪組織は4%です。

重要なのはこれら基礎代謝のうち、私たちがコントロールできるのは、筋肉と脂肪を合わせた26%の部分だけだということです。

そして運動によって筋肉量は増やすことができ、脂肪は減らすことができます。

どうせ体に蓄えるなら、代謝量の多い筋肉を蓄えたほうが良いと思いませんか?

もっとも脂肪を蓄えたところで見た目は太ってしまいますので本末転倒ですよね。

太りにくい体づくりのために、どうせなら効率よく運動して効率よく筋肉量を増やしたい

最後に、太りにくい体作りのためにはどのように運動すればよいか。

肝心の運動方法について解説したいと思います。

運動をエネルギー消費のメカニズムから考える

良くダイエットには有酸素運動が良いからとウォーキングなどしている人がいますが、なかなか痩せないという人もいると思います。

これにはカラクリがあります。

私たちが運動を開始すると、まず体内で消費されるエネルギーは➊筋肉内にある糖、グリコーゲンです。

そして次に❷血液中にあるグルコース(糖)、脂肪酸が使われ始めます。

さらにそれでも足りなければ、❸脂肪細胞に蓄えられた中性脂肪を分解し脂肪酸がエネルギーとして使われます。

簡単に言うと❸まで到達しないと脂肪が分解されないということです。

そして有酸素運動を開始して❸まで到達するのに、最低でも20分以上は必要であると言われています。

ですから例えばウォーキングをしても10分程度でやめてしまっていては、そのエネルギーは糖によって賄われているので俗に言う脂肪燃焼はしないのです。

有酸素運動は最低20分以上して、はじめて脂肪が燃焼し始めます。

じゃあ20分以上連続して運動しないといけないとかというと最近の研究では必ずしも連続する必要はなく、細切れの時間でも効果があることがわかってきています。

ですから、1日トータルで20分以上の有酸素運動をすればよいわけです。

朝と晩に分けても良いし、朝昼晩で分けても良いでしょう。

もっと細かくなるならそれはそれで構いません。

とにかく合計で30分程度のイメージで運動できれば良いでしょう。

(脂肪の燃焼は20分から開始するので最低でも+10分はやりたいところです)

基礎代謝を向上させる筋肉は、どうやって効率良く付ければよいか

基礎代謝を上げるには筋肉を増やすことが大切だと上述しました。

ではどうやって筋肉を効率的に増やせばよいのでしょうか。

それはより大きい筋肉を使うことです。

私たちの体の中で一番大きい筋肉は太ももにある大腿四頭筋と呼ばれる筋肉です。

これを使ってあげることが一番効率的であると言えます。

変な話、例えばグリップ器具を使って手のひらの小さな筋肉を一生懸命鍛えてもあまり効果は期待できません。

では大腿四頭筋を使う運動とは何か?

大腿四頭筋は主に膝関節や股関節を動かす時に使います。

そして膝や股関節を動かす運動と言えば、立ち座りであったりスクワットであったり、階段昇降がわかりやすいと思います。

さらにこれらの運動は、もれなくもう一つの大きい筋肉、殿筋(お尻の筋肉)も使いますので、なお勧めです。

運動環境の設定にもよりますが、難易度としては立ち座り運動<スクワット<階段昇降となります。

そして立ち座り運動ですが、椅子に座った状態から立ったり座ったりという運動ですので、比較的簡単にできる運動になります。

もし仮にこの記事を見ている人で、足腰が弱っている人がいるとすれば、手すりなどに掴まりながら立ち座り運動をすれば更に難易度を下げることができますので、試してみてください。手すりが無ければ、食卓のテーブルとイスでも構いません。

食卓のテーブルに手をついて、立ち座り運動を行うと比較的簡単に行えると思います。

自分の体に合わせて無理のない運動をしましょう。

このように、大きな筋肉を鍛えてあげることで基礎代謝を効率的に向上させ、太りにくい体を作ることが可能になります。

「脚が太くなりそうだからヤダ」という声が聞こえてきそうですが、よほどストイックにやらない限りは太くならないので心配ありません。

また他にも体の中には大きな筋肉がありますので、万遍なく鍛えてあげればよいと思います。

一般的に、下肢(臀部、大腿、下腿)についている筋肉は全般的に大きいです。

そして下肢と同じように大きな骨についている筋肉と言えば、上肢(肩、上腕、前腕)の筋肉。

あとは体幹の筋肉(腹筋、背筋)ですかね。結局、全身の筋肉ですね(笑)。

しかしながら、大きな筋肉を意識しつつ全身的にバランスよく鍛えてあげられると、さらに見た目も良くなりますから悪いことはありませんよ。

ちなみに上述した有酸素運動を最低20分以上行う話ですが、普段の生活の中で意識して乗り物を使わずに歩くだけでも達成することは可能ですね。

本気の人のために、脂肪燃焼の開始時間を早める裏技&具体的な運動量を示します。

ここまで読んでくれた熱心な方の為に、この脂肪燃焼の開始時間を早める裏技があるのでお教えします。

それは有酸素運動の前に、筋トレを行うことです。

こうすることで成長ホルモンが分泌され、これが脂肪燃焼の開始時間を早めると言われています。

より効率的に体を変化させたいとお考えの方は意識してみてくださいね。

では最後にどの程度筋トレをすればよいかですが、人によって筋力差や体力差もありますので一律で設定はできません。

ですので、理学療法ではよく使われる自覚的運動強度を目安にしていただきたいのです。

自覚的運動強度とは自分で感じる運動のキツさを表します。

だいたい1セットの運動量の目安としては、その運動を行った後に普通」に感じるくらいから「ややキツイ」と感じるくらいの間で運動量を調節してください。

楽である」では意味がありません。

感覚としては「ちょっといい運動をしたな」ぐらいに調節してもらえればOKです。

人によってはそれが、立ち座り運動10回かもしれませんし、階段昇降40段かも知れません。

その人に合った運動強度を、人それぞれで調節してもらえれば大丈夫です。

これらを1セットと考え、1日の中で3~5セット程度できればよいと思います。

セット数にも幅がありますがここも自覚的な感覚で調節してください。

もちろん運動に慣れてきて「キツイ」と感じなくなってきたら運動量や負荷量を増やしていければ更にGOOD!です。

そのように感覚が変化していけば、まず基礎体力が向上していますので疲れにくくなり、普段の身体活動量が増えて活動によるエネルギー消費が増えます。

さらに筋肉量も増えていますから、基礎代謝量も向上しています。

このように結果として太りにくい体質へと変化していくことがお分かりいただけると思います。

ちなみに脂肪燃焼を早めるための筋トレですが、有酸素運動の前にだいたい3~4セットできれば良いと思います。

運動の一例:(ややキツイと感じる筋トレが)立ち座り運動20回だとした場合。

まずこれを3~4セット行い、それからウォーキング(散歩程度のスピードでもOK)を20~30分以上行う。

このように本来は一連の流れでできるのがベストですが、日常生活の中では時間が取れなかったり、生活活動で既に疲れていたりしますので、細切れの時間を使って筋トレだけを1日の中でトータル3~5セット行うのでも良いですし、ウォーキングは通勤の徒歩でも十分です。

両方できる場合はまず筋トレを先にやりましょう。

また体質改善を行うという意味でも、有酸素運動よりも筋トレを優先的にやっていきましょう。

もうひとつ、脂肪よりも筋肉の方が質量が重いので体重ばかり気にしていたら変化に気づかないかもしれません。

しかし一番重要なのは(よほど肥満な人は別として)体重が減ることではなく、ほどよく筋肉質の体になり、見た目が美しくなることだと思います。

ひと昔前はとにかく食事を我慢してガリガリに痩せている人が多かったですが、最近は程よく筋肉質で健康的な体つきの女性も増えてきましたよね。

美しさの定義は人それぞれですが、健康面で考えてもこれはとても理想的で良いと思います。

とにかく継続することが大事です。

良くありがちなことですが、最初から飛ばしすぎて3日坊主になる人がとても多いです。

ですから最初から自分を追い込まずにまずは敢えて簡単なレベルから始めて、無理のない範囲で習慣化していくことが何よりも大切なポイントです。

運動したいけれど運動そのものが苦手な人にはヨガがおすすめ

ここまで運動の大切さについては理解いただけたかと思いますが、なかにはどうしても運動が苦手であったり、あるいは「運動するという意識」が辛いという人もいらっしゃいます。

私の患者さんにも運動が嫌いな人は居ますのでよくわかります。

そうなるとウォーキングや、筋トレという一見単純で無目的のような行為はどうも気が乗らない方もいるかもしれません。

そのような方にはヨガがお勧めです。

中にはびっくりする方もいるかもしれませんが、ヨガはとても体に良い影響を与えます。

現に私の患者さんにもヨガにハマっている方はたくさんいらっしゃいます。

ヨガは運動というよりもポージングが主ですが、これが体幹の筋肉をしっかりと鍛えてくれますので、基礎代謝量を向上させることができます。

そしてもれなくボディバランスが良くなります。

そうすると体全体でバランスよく活動できるので、エネルギー消費も良い意味でより効率的になってきます。

体の隅々まで血の巡りが良くなり、ホルモンバランスも安定します。

便秘が解消される方も多いですね。

さらに高齢の方であれば体幹が鍛えられることで将来の転倒予防にもつながります。

また最近はマインドフルネスなど瞑想の効果も再認識されていて、Googleなどの一流企業でも取り入れられていますね。

ヨガにももちろん精神を落ち着ける瞑想の作用がありますから、自律神経が整うことで日頃のストレスも軽減され、思考がクリアになり仕事が効率的になったり、不眠が解消される人もいらっしゃいます。

このようにヨガには心身ともに良い影響を与える効果がたくさんありますので、どうしても歩いたり筋トレしたりが苦手な人は一つの参考にしてください。

私の患者さんでもヨガを始めてみることで生活が一変し、とても喜んでくれる方がたくさんいらっしゃいますのでお墨付きです。

最近はヨガの教室も増えて、駅近くの立地で遅くまでやっているところもあり、仕事や学校、家事の合間でも通えるような教室も増えているようです。

患者さんと話していても一番話を聞くのはカルドというヨガの教室ですね。

ここは料金が安くなるキャンペーンをしょっちゅうやっているみたいです。

もしお住まいの近くに教室があったらチェックしてみてくださいね。

>ヨガ教室についてはこちら

一つのキッカケで日常は変わり、人生も大きく変わっていきます。

この記事が、何かのお役に立てれば幸いです。

 

 

 

ダイエット関連:こちらの記事もどうぞ。

➡ 運動すれば大丈夫?【ダイエットの落とし穴】を理学療法士の観点から!

➡【太りにくい生活習慣】には、NEAT(ニート)の意識がとっても大事!

 

 

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